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犬に絶対してはいけないしつけ

今日は11月11日でワンワンワンワンの日と勝手に命名して

間違いがちな犬のしつけの中でトップ4の「絶対してはいけないしつけ」についてブログを書こうと思います。

これに当てはまることが一つでもあれば、改善していただくことで

犬と人間の幸せな共生と真の信頼関係を育むことができます。

1.犬に痛みや苦しみを与える

絶対してはいけないしつけとは、

犬に痛み、苦しみ、恐怖心を与えるしつけです。

叩く、蹴るなどの暴力はもちろんですが

当たり前と思われている「チョークカラー」(首を締め上げるタイプの首輪)も痛みや苦しみを与えます。

 これは昭和初期から令和の現在もまだその恐ろしいしつけ神話が継承されていて

犬が引っ張ると首がしまって苦しいから引っ張らなくなる・・という図式に頼った首を絞める道具を使っている訓練士が多いのです。

しかも、小さなトイプードルやミニチュアダックスにまで使ってしつけ教室を開催しているのも

目撃したことあります。

なんとそれがペットの祭典で大きなイベント内です。。

そんな虐待首輪が当たり前のように販売されていて愛用している飼い主さんも多いのが悲しいです。

それこそ使い方を間違えると「気管虚脱」や「頚椎捻挫」のような怪我や病気に繋がることもあります。

正の強化(陽性トレーニング)で一切痛みや苦しみを与えないトレーニングがあるのに、

どうして犬に苦しい思いをさせる方を選ぶのでしょうか。

更にひどいことに、大型犬など、首に鋭利な金属が刺さるような

「スパイクカラー」というものさえも使われていることもあります・・

 

画像のように犬に大怪我をさせてしまうこともある道具です。

よく「上手に使わなければ・・」のような記述と共に紹介されている販売店やサイトもみかけます・・。

一般の飼い主さんが上手に使えるのでしょうか?

上手に使えば安全なのでしょうか?

 

犬に痛みを与えたり苦しい思いをさせなければコントロールができないのは

人間側の怠慢だと思います。

そんな虐待のような首輪をつけなくても、引っ張らないように歩けたり、

問題行動と呼ばれる行動を改善することができるのですから・・

チョークカラーを使っている方は今すぐやめて、

リードが張らないように歩くヒールウォークの練習を開始してください。

本当の愛犬家なら・・この意味を分かっていただけると思います。

しつけと虐待は全く別ものです。

もちろん、セラピードッグ育成トレーニングではこの首を絞める道具は使いません。

 

アイコンタクトをしながら楽しくお散歩をしていくためには、

それなりに飼い主さんの努力は必要です。

その練習中は、引っ張り防止のイージーウォークハーネスなどを使いながら、犬に苦しみを与えない方法を選択していきましょう。

そして、これはテレビなどで紹介されてかなりの飼い主さんが実践している缶やペットボトル、スプレーを利用した大きな音がでるしつけアイテム・・・

問題行動が出た時に、天罰方式という名の元大きな音を立てて驚かせてその行動を抑制する方法です。

驚かさなくてもできるのに、何故驚かすのでしょうか・・・

驚いて吠えるのをやめる犬を見て

あっという間に解決したように感じるからです。

 

でも、問題行動の根は残ったままなので、またその音に慣れてくると効果が薄くなり、どんどん音のボリュームが大きいアイテムに変えていかないといけなくなります。

そして愛犬に芽生えるのは「飼い主への不信感」です。

 

犬は人間の行動をよく観察しています。

天罰方式と言ってますが、缶を投げたりシンバルを打ち鳴らしたりする飼い主さんをちゃんと見ています。

信頼関係は崩壊し、音にも敏感になって、その上怖がりが助長され、

他の問題行動まで出てきてしまうという流れになります・・・

いつもそんな状態の愛犬に困り果て、私にご依頼が来て、この状態からの改善に多くの時間がかかってしまうのです・・・

なのでこの「驚かせる手法のしつけはしないでいただきたい」と声を大にして言います。

2.しつけという名の暴力

言うことを聞かないから

トイレ以外の場所に粗相をしたから

吠えまくってうるさいから

何もしていないのに噛んだから

咬もうとしたから

 

こうい理由で愛犬を叩いたり殴ったり蹴ったりしている飼い主さんが

少なくないので、哀しいです。

 

愛犬に対しての暴力がやめられないとご相談を受けたことが何度もあります。

そして一緒に取り組みました。

 

暴力をふるってしまうのは、犬のせいではないということに最終的には気づいていただけます。

全力でサポートします。

だから、もう可愛い愛犬に暴力をふるうのはやめましょう。

犬に暴力をふるわないで欲しい理由を以前にブログに書いたので

興味をある方は読んでください。

 ブログ↓

「それでもあなたは犬を叩いてしつけますか?」

 

3.長時間のお留守番

飼い主さんご家族もお仕事や学校があり

お留守番をする犬たちが多いのが実情です。

 

でも、6時間以上のお留守番を週5日以上は

長時間のお留守番のさせ過ぎです。

狭いゲージに閉じ込め、何時間も1匹だけにするのは虐待だと思います。

 

ストレスなくお留守番ができるようにトレーナーさんにレッスンを受けたり、

お仕事の調整をして1日に連続で何時間もお留守番をしないで済むようにしたり、

飼い主さんには努力が必要です。

 

犬は群れで生活する動物だからです。

DNAに組み込まれているのです。

群れ(家族)と離れている時間が長ければ長いほど犬は不安定になりますし、

大変大きなストレスを与えてしまいます。

 

そして何故か何匹か居れば寂しくないだろうと熟慮されずに二匹目を迎えてしまって

大変なことになってしまったり、

一人暮らしの寂しさで犬を衝動的に買ってしまい、ひどい分離不安で吠えまくりご近所の苦情から

ご依頼をいただいたこともあります。

長時間お留守番をさせなければならない方は、犬は飼わないことを選択してください。

でも、迎えた時と状況が変わる方もいらっしゃいますので

愛犬のためにお仕事の調整とストレスが少なくお留守番できるトレーニングを受けて下さい。

4.お散歩しない

これはしつけという風に感じていない方もいるかと思いますが、お散歩は飼い主さんと愛犬との信頼関係を育むしつけの一つでもあります。

 

ペットショップの店員さんに

「トイプードルやチワワは小さいので週に2~3回程度のお散歩で大丈夫ですよ」

と言われた飼い主さんは、

本当に週に3回程度15分くらいお散歩をしていただけの方もいらしゃって驚いたことが何度もあります。

 

トイプードルもチワワもどんな小型犬でも毎日のお散歩は必須です。

 

その店員さんは犬を販売する職業でありながら犬に関する知識がないのでしょうか・・・

それとも本当は知っているけれど、売りたいからそう言ってしまったのでしょうか。

とても残念ですね。

 

犬種や大きさに関わらず、毎日お散歩が必要です。

体調や年齢、体調などで、必要な時間と距離はそれぞれ違いますが

歩ける子であれば必ず必要です。

歩けなくても抱っこでもカートでのお散歩をしてあげることで精神的に安定します。

 

遅く帰宅しても、朝早くからの出勤でも、犬のお散歩ができるように調整してくださいね。

それが愛犬を可愛がるということです。

 

もし、飼い主さんのご事情でお散歩ができない場合は、

近所のお散歩代行やペットシッターさんなどを活用してくださいね。

ネットで調べればたくさんヒットするはずです。

 

お散歩が必要な理由はこちらに書いてありますのでぜひ読んで下さいね。

 

以上が「絶対してはいけないしつけ」です。

 

細かく言えば、実はもっとたくさんあります。

大きな声で怒鳴らない、愛犬に話しかけ過ぎない、無意識のうちの抱っこをしないなど・・。

そして一番大事なのは「褒めるタイミングと質」です。

これについては、生徒さんには必ずお伝えしている事項ですが

後日またブログを書こうと思います。

 

愛犬に信頼される飼い主さんを目指しましょう。

そして愛犬を心から信頼できる「関係性」を作りましょう(*^-^*)

 それには上記の間違ったしつけを絶対にやめましょう。

 

愛犬を心から信頼できていれば、愛犬も飼い主さんを心から信頼し

従順で穏やかな性格になります(^^)