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それでもあなたは犬を叩いてしつけますか?

犬のしつけには色々な手法があり、

トレーナーさん独特の方法や

訓練所ごとに違います。

 

どこでも同じようにトレーニングをしているとは限らないのです。

 

中には、しつけと称して犬を叩いたり殴ったり、蹴ったり、チョークチェーンなどで首を思い切り絞めたりするしつけをしているところもあります。

2015年8月に保健所から引き出したミニチュアダックスとらちゃんも、

相当暴力を振るわれていたのだろうと予測のつく状態でした。

普段は大人しく静かなとらちゃんですが

人間の手足を怖がり、パニックになるのです。

被毛は毛玉と糞尿だらけ、

爪は肉球に刺さるほど伸びていましたし

ネグレクト状態の上に

暴力でした。。

その結果、腹腔内腫瘍(癌)や心臓肥大、前立腺肥大などの

重篤な病気になってしまったのだと私は思っています。

後で書きますが、虐待→大きなストレス→病気という図式もあるのです。

 

飼い主さんの中には、

悲しいことに

家具をかじった、トイレ以外のところで粗相をした、

指示に従わなかったなど

そんな理由で叩いたり、殴ったりしている飼い主さんもいます。

 

暴力でのしつけは虐待です。

 

愛があれば暴力は正当なしつけと言われる方もいますが

それは愛とはいいません。

人間側のイライラや怒りを物言えぬ弱い動物に爆発させているだけです。

暴力のしつけで、犬は恐怖心から指示にしたがったり、

飼い主さんの様子を伺ったりして

一見いい子になる子もいます。

 

恐怖心で言うことを聞いているだけなのです。

 でも、それは信頼関係があるといえるでしょうか?

 

だから、飼い主さんが留守の時や目の届かないところでは

同じ問題行動を起こしたり、飼い主さん以外の指示に従わなかったりします。

特にご家族に小さなお子様やご高齢の方などがいる場合は、

すっかり馬鹿にしてしまいます。

 

いつまでたっても、問題行動の根は残ったままで

問題行動が直ったのではないですよね。

 

ただただ暴力が怖くて怖くて、暴力を振るう人が見ているところでは

恐怖心からいい子にしているだけですよね。ただ我慢してるだけですね。

 

怖がりに拍車がかかったり、人間に対する不信感を育てたり

物音や人間の動作に恐怖のあまり、吠えたりおもらしをしたりするようになったりもします。

また、唸ったり噛んだりする子に暴力を振るうと、また叩かれないようにと余計に噛む子になります。

今まで噛まなかった子も、暴力を振るい続けられると噛む子になることもあるのです。

 

大好きな人から暴力を振るわれ、犬も傷つきます。

そしてショックと恐怖心や我慢は、犬に大きなストレスを与えてしまいます。

ストレスは万病の元です。

それは人間と何ら変わりはありません。

 

免疫力down、脱毛、食欲不振などから始まり、

癌や内臓疾患、アレルギーなどの病気の引き金になったります。

 

そして、いつか飼い主さんの暴力を逃れようと必死になってしまい

噛んだり飛びかかったりしてくるという咬傷事故につながることもあります。

 

暴力から生まれるものはストレスと病気、

そして不信感のみです。

 

どうか、暴力を使わない信頼関係と絆を育む喜びの中のしつけをしてくださいね。

 

では、

信頼関係を育みながら喜びの中でしつけをするこということは

どんなことなのでしょう。

 

家具をかじったり、粗相をしたり、唸ったり、噛んだりした場合は

どのように対処すればいいのでしょうか。

 

答えは簡単です(*^^*)

 

今まで毎日継続してきたことを試してみて下さい。

しつけのコツ全てを続けている飼い主さんなら、信頼関係と絆が育まれているので

きちんと教えれば、ワンちゃんは理解できます。

 

自信を持ってください。

 

愛犬を信じて下さい。

 

愛犬を信じることができないのなら、愛犬もあなたを信じません。

 

問題行動によって虐待をしてしまっているのなら

改善に取り組みましょう!

 

粗相の場合は、初心に戻って、一からトイレトレーニングを再開してみます。

 

家具をかじるのであれば、それがいけないとうことを教えればいいのです。

教え方はワンちゃんの性格によって手法は異なりますが

どうしてもできないという時は、プロのトレーナーさんに家に来ていただいて

指導してもらってください。

(絶対に陽性訓練をしてくれるトレーナーさんを探してくださいね)

 

唸ったり噛んだりする場合は、プロのドッグトレーナーと共に取り組んで下さい。

原因によっては少し時間はかかると思いますが、必ず改善します。

原因がわかれば必ず対処法があります。

 

トレーナーさんによっては、強制訓練と称して暴力でのしつけをする方もいますので

陽性訓練をしてくれるトレーナーさんを探してくださいね。

保護犬とらちゃんも、2ヶ月以上かけて手は怖くないんだよ、私たち人間を信頼してねと伝え続けていたら

(視力も弱く耳も遠い高齢犬ですが、基本トレーニングなども取り入れました)

今ではもう、すっかり信頼してくれるようになりました。

 

この穏やかで幸せそうな表情を見て下さい。

安心しきってひなたぼっこをしているのです。

まだ時々フラッシュバックのように、震えたり身体を硬直したりすることもありますが

パニックになることも、また問題行動もすっかり姿を消しています。

 

犬は「今を生きる動物です」

過去にとらわれす、どんどんと今を受け入れてくれます。

そして、私たちが想像する以上に信頼してくれるようになります。

 

なので、今まで「恐怖心と不信感を植え付けるしつけ」をしていた方は

今日から、「信頼関係を育むしつけ」をすることを選択してください(*^-^*)

 

全ての飼い主さんと愛犬が

本当の意味での絆が育まれ、幸福なドッグライフを過ごせますように

心から願って・・・

【追記】

最近「犬にはしつけは必要ない」というようなことを

声高に訴えている専門家もいらっしゃいます。

それで犬が幸せに生活できるのであれば、その方法がその犬には合っているのだと思います。

 

でも私は、犬と人間という異種動物が共生していくには、

犬が周囲に迷惑や恐怖心を与える存在になって欲しくないという思いと

飼い主さん(人間)と絆を育む&コミュニケーションには

「正しいしつけ」が必須だと思っています。

上手くしつけができない人間側の逃げ道と思われないように

「しつけは必要ない」という声に惑わされないようにして下さいね。

 

「しつけ」はあくまで犬と人間の幸せな共生のため、

そして異種動物間のコミュニケーションツールなのです。

人間の思ったように犬を支配する道具ではありません。

犬は大切な大切な家族なのですから・・

コメント: 6
  • #6

    ラキさんへ (火曜日, 04 4月 2023 14:11)

    その訓練所は今すぐやめて下さい。すぐさま愛犬をお迎えに行ってください。お願いします。
    益々問題が悪化するか、人間不信を育ててしまいます。
    暴力を使わずに、人間との信頼関係を育てるしつけが一番です!!
    陽性トレーニング、正の強化を主にしつけをしているトレーナーさんにご自宅にいらしいただいてください。
    もしあまりわからない場合は当サイトの「お問い合わせ」からぜひご相談下さい。

    セラピードッグトレーナー和美
    https://onl.sc/TzujDy9

  • #5

    ラキ (火曜日, 04 4月 2023 07:15)

    いま、一歳位の雑種20キロの犬を、訓練所に預けて2ヶ月経ちます。もともと、噛み癖が少しあって逃げると捕まらないというのはがあり、預けました。
    訓練の様子を見に行ったら、蹴る、殴る、首のチョークを引っ張る。そんな訓練所でした。
    私はこうでもしないという事を聞かないのかな?
    見ていて複雑な気持ちで、これを迎えに行った時あと一ヶ月なのですが、私がこーゆーしつけを出来る自信がなくて、もう預けるのを辞めようか迷ってるいます。
    その犬に合うか合わないか…あると思うんですが、
    今後のしつけの事で悩んでいます。何かアドバイスがあればお願いしたいです。
    手を上げると叩かれると思っても口がすこし出ます。

  • #4

    ドッグトレーナー和美 (日曜日, 06 6月 2021 14:39)

    イッヌさん
    コメントに気づくのが遅れてお返事が遅くなってごめんなさい。
    飼い犬のピンシャーを知人が殴ろうとするのですか?
    たとえ知人だとしても、人の愛犬に手を出すのはよくないですよね・・・
    しつけという理由をつけて殴るのは虐待そのものです。
    止めに入って愛犬を守って下さいね。
    殴ろうとする人から守ってもらった犬は益々飼い主さんを信頼してくれます。
    ピンシャーは吠えやすい犬種ですが、人に吠えないようにしつけをしてあげれば、更に信頼関係が深くなりますので、頑張って下さいね(*^-^*)

  • #3

    イッヌ (木曜日, 10 9月 2020 14:04)

    うちの犬はピンシャーなんですが…よく知り合いに軽く吠えたりすると手当たり次第の物を持って、
    殴ろうとしますそれを躾といいきります、私はそれを虐待と言ってとめに入りますが…どうすればいいでしょうか…

  • #2

    ドッグトレーナー和美 (木曜日, 09 5月 2019 22:19)

    犬大好きさんへ
    ブログを読んでいただき、コメントをありがとうございました。
    犬を迎える時は、迎えたその日からトイレトレーニングと呼び戻しから取り組みましょう☆
    叩かずしつけて信頼関係を育んでくださいね(*^-^*)

  • #1

    犬大好き��� (水曜日, 03 4月 2019 18:25)

    犬を飼うことなったら、このようにやってみます。参考なりました。