ミニピンはーたん奮闘記1からお読みください。
はーたんは、だんだんFさん宅に慣れてきました。
本領発揮するかのように
ケージでわんわん、おトイレ失敗が続き始めました。
はーたんがFさん宅の家族になって11日目の日。
はーたんがわんわんと吠えてばかりというご連絡が来ました。
「日に日に酷くなってきていて、みんな困惑しています
夜もこの調子で、御近所さんにも、お叱りを受けそうです
娘も起きてしまいます」
私は連日他のお客様のトレーニングが入っていて
すぐに伺うことができなかったので
その対策をお伝えして、次のトレーニングの日までがんばっていただくことにしました。
でも!!翌日(はーたん家族になって12日目)
2歳の娘さんの腕を噛んだと連絡が来ました。
遊んでいるうちに興奮して甘噛みしたのです。
でも、噛まれた腕を思い切り引いたようで
擦り傷のように引っかき傷になって血が滲みました。
(後に私が娘さんの腕を確認しました)
それを制しようとしたFさんも噛まれたと・・・!!
子犬の甘噛みは、子犬ならではの遊びだったり
遊びを誘う行動で、決して問題行動ではありません。
というより、正常な行動で
子犬同士が甘噛みしあって、その加減を学習していくには必要なことです。
でも、はーたんは相当早いうちに母犬や兄弟犬から離され、
甘噛みの加減を学習することなくペットショップに来てしまったので
こういうことが起きてしまいました。
2歳の娘さんはご病気ゆえに免疫抑制剤を服用しています。
なので、Fさんは
「これ以上我が家では飼えないかもしれない」
「もしくは、訓練所に預けたい」というようなご連絡がありました。。。
子犬の行動として、正常なはーたんを
娘さんの安全のために諦めることはあまりにも悲し過ぎるので
私は、信頼できる方に はーたんを託すことにしました。
本来なら私がお預かりしたいのですが
私の事業所は「訓練」のみの届出しかありません。
私がお預かりを依頼したその方は、ケージレスのホテルのさくこなさんで、
犬と真摯に向き合い、しつけに関しても私と同じ考えを持っているシッターさんです。
そこの犬たちと一緒に過ごし、甘噛みの加減の抑制や
トイレトレーニング、クレートトレーニングを継続してもらい
私が、パピートレーニングに伺う形をとることにしました。
少しでもFさん宅で過ごせる理想的な成犬に育てなければいけませんが
ご予算もあり、2週間~3週間を目処にしました。
その頃はーたんは5ヶ月近くになります。
その後は、Fさん宅で成長するはーたんを見守りながら
トレーニングを継続していくことにしました。
さくこなさんでのはーたんの様子↓
はーたんは、すぐにさくこなさんの環境に慣れました。
たくさんの犬たちと思い切り遊び、走り回り、おトイレの練習もし
一緒にオスワリやマテのトレーニングも楽しんでいます。
Fさんから、パピートレーニングのお申し込みを頂いたときは
2歳の娘さんのご病気のことは明記されていませんでした。
カウンセリング時に初めて知り、
子犬を迎える前にご相談して下さったら・・・と思っていました。
ミニチュアピンシャーは、とても活発で運動能力が高い反面、
慎重だったり怖がり屋さんが多いので
子供の動きや声のトーンなどで興奮しやすくなったり
びっくりしてしまったり、恐怖心を刺激してしまうこともあります。
吠えやすく噛みやすい犬種とも言えます。
そして疲れを知らないのか?と思うほど遊び好きです。
犬種だけでは、全ての犬を判断することはできませんが
小さな子供、その上ご病気で免疫抑制剤を服用しているお子さんがいるご家庭には
お子さんが大人の言葉を理解し、我慢したり協力できるようになった頃、
またはパピーを迎えるよりも
しつけの入った落ち着いた成犬を迎える方がいいのです。
たとえば、介助犬や盲導犬のようにお仕事を与えると犬種としての本能や能力が光るラブラドールレトリバーなどがお勧めです。
大型犬は大変と思う方もいらっしゃいますが
実はたくさんの運動の必要性は、大型犬も小型犬も大差があまりありません。
もし、Fさんに犬を迎える前にご相談いただけていたら
きっと私は子犬はお勧めしません。
甘噛みされたら、なんらかの感染症になるかもしれない危険が有る中
成犬といえども、相当な訓練がなされていないと難しいと思います。
犬は遊ぼう♪というメッセージを甘噛みで伝えるからです。
人に対して甘噛みを一切しないように訓練するのは必要性があるのは
「介助犬、盲導犬、セラピードッグ」などです。
そして
子犬には、思い切り遊ぶ時間、適切な運動時間、学習する時間(社会化)、
ゆっくり休める時間(睡眠)が必要です。
ご病気のお子さん中心のご家庭では、
相当な覚悟が無いと迎えることは難しいのです。
とはいえ、はーたんは既にFさん一家の家族となっています。
Fさんご家族の中で、はーたんが幸せに暮らせる方法を見つけるしかありません。
第一条件は「噛まない」子なのです。
写真のように、小さな子供がいない環境では、
興奮し過ぎるということもなく、落ち着けるのです。
小さな子供がいても、興奮しない、噛まない成犬をめざそうね!
はーたん♪
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